時間が経って、寒くなる。最後の時間は戻す時間。
見つめる中看板をひとつひとつ外していく。外して渡して、外して渡して。それぞれの文字が集まる人に手渡されていく。終わりを噛み締めながらそのすがたを眺める人がいる。
溜まり続けた壁の写真を手分けしてはずし、さらに壁もはずす。
この壁を立てた7月、コンクリートといくらでも流れる汗と筋肉痛に1人格闘していたのが思い出される。いまは周りにたくさんの人がいて、みんなではずす。その違いはとてつもなく大きなものかもしれない。壁がはずしおわるとどこからともなく拍手がパチパチ湧いた。
北澤
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